大瀬志郎、豊饒の島カナダ”HAIDA GWAII”へ

Raven and the First Men『ワタリガラスと最初の人々』

 

カナダ製フォールディングカヤック「feathercraft(フェザークラフト)」専門店「Granstream(グランストリーム)」の大瀬志郎氏が6月後半から約一か月間、カヤックキャンプの旅に出ます。場所は、カナダ、ブリティッシュ・コロンビア(B.C)州のクイーンシャーロット諸島。先住民Haida(ハイダ族)の間では、”HAIDA GWAII”(ハイダグワイ)と呼ばれる自然豊かな神秘の島。
Truetureでは、今回の”HAIDA GWAII”カヤックトリップを特集させていただくことになりました。

 

南東アラスカの国境からわずか70㎞に位置するこの島は、雨が多く濃い緑が生い茂る原始から続く自然豊かな地域。複雑に入り組んだ入江には、クジラやシャチ、鮭、ウニなどの魚介類が多く生息。大きな木々が立ち並ぶ森には鳥や小動物が暮らし、山の幸にも海の幸にも恵まれた豊饒の楽園です。


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この豊饒の島へ1万年ほど前に移り住んだとされる先住民のHaida(ハイダ族)は、豊かな自然がもたらす恩恵を受けて繁栄し、トーテムポール(世界遺産)を代表とする彫刻技術やデザイン表現など多くのアートを生み出しました。




(ハイダアートとその継承者たちを紹介した映像)

 
今回、大瀬氏は12歳になる息子さんと共に、この原始の土地であるクイーンシャーロット諸島”HAIDA GWAII”に向かい、3週間に渡るカヤックの旅を送ります。携行する荷物は最小限にとどめ、その地の自然の中から食料を調達し、現地の自然とともに過ごす旅。

これまでにも国内外で数多くのカヤックトリップを繰り返してきた大瀬氏。今回の旅への意気込みを伺ってみると、

「できるだけ準備をしない」

そんなふうに心がけているとのこと。
今までのキャリアの中で、節目節目の旅の際には、しっかりと準備を整えアタックしてきたと語る大瀬氏。今回、旅の縁が訪れた原始の地”HAIDA GWAII”には自身の「原点回帰」も重ね見ているという。

『少しずつ経験を積み重ねてきた結果、今回の旅へと行き着いた。どの場所に行ってもいつも「人と自然」はセットで、その地に住む人間の暮らしがその土地の自然のことを教えてくれる。今回の旅は外洋へと出るハードな旅ではなく、内海を巡る旅。息子と共に今の素のままの自分で自然と向き合い、身構えることなく楽しみたい。』

そんな思いを伝えてくれた大瀬氏。
古代から続く自然豊かな文化の土地で、息子さんと共に味わう感動をTruetureでは少し分けていただこうと思います。

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旅のお話は7月末ごろの予定。

トップの画像は、
Haida Art伝道の第一人者、故・Bill Reid氏の代表作 ” Raven and the First Men”『ワタリガラスと最初の人々』
(ブリティッシュ・コロンビア大学附属人類学博物館)

今回の旅人、大瀬志郎氏のご紹介はこちらで
大瀬志郎 「feathercraft(フェザークラフト)」専門店「Granstream(グランストリーム)」

2013年6月  text : kuma